EMA COFFEE LOGO

エマ通信

2012.10.02

エマ通信10月号 トップページ(表面) その1

『人を良くする食』

世界中に8億人を超えるユーザーを持つという、
世界最大のSNS(ソーシャルネットワークサービス)、
facebook つながりの有志数名とで、
「人を良くする食の会」なるグループを立ち上げました。
その会に投稿した記事に加筆・訂正して転載いたします。

江戸時代に生きた観相学の達人・水野南北(ミズノナンボク 1760‐1834)。
彼は幼少の頃より家庭環境に恵まれず、悪行三昧を繰り返し、
18歳の時、とうとう牢屋にぶちこまれます。
そこで彼は、牢獄内の罪人の人相があまりにも悪いことに衝撃を受けます。
同じ人間同士でなぜこうも人相に違いがあるのか、深い疑問となります。
そこで、出所したその足で当時大阪で有名な人相見のもとへと走ります。
そこで南北が言われたことが、
「お前はもし出家しなければ、余命一年」と言う死の宣告でした。
驚いた彼は即座に禅寺に赴くのですが、
彼のあまりの人相の悪さに門前払いを喰らいます。
しかし、応対した僧侶から、
「もし、向こう一年間、麦と大豆だけの粗食を続けることが出来たなら、入門を考えても良い」
と言われて、彼は本気になって、麦と大豆だけで過ごしました。
一年後、再び禅寺に向かう途中、以前の観相見の処に立ち寄ると、
「お前の険難の相が消えておる。人命を救うような功徳を積んだのか」、
と聞かれ、
「自分は善事は何もしていない。ただ粗食を続けただけだ」
と答えると、
「その粗食こそが陰徳の行となって、凶相が消えたに違いない」
と言われました。
その瞬間、南北は、出家の道を止め、本格的に観相学の修行を始めます。
その後、彼は、床屋の見習い、風呂屋の三助、火葬場のオンボウなどを経験し、
時に深山幽谷に籠りつつ、観察眼を養い、
運命鑑定の達人となっていきます。
ところが南北は、50歳になった頃、突如、観相見を辞めてしまいます。
それは、その頃、伊勢神宮へと赴き、二十一日間の断食と水ごりを行った際、
豊受大神(トヨウケノオオカミ 伊勢神宮外宮の祭神。五穀をはじめとする一切の食物の神様)より、
「人の運は食にあり」との啓示を受けたためです。
すなわち、人の禍福を決めるのは、
食事の内容が全てであると悟ったと言うのです。
つまり、美食飽食なら凶運、
粗食少食なら吉運となると。

     (…つづく)