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エマ通信

2016.05.10

雨の日の雑感

「言の葉」

言葉とは、
思いを深めて
思いを形に実らせるもの。

言葉を中心として力(エネルギー)は
内的方向と外的方向へと向かう。

言葉は、思索を深め、思いを巡らす。
言葉は、行動を規定し、目的へと向かわす。

心と体、
精神と肉体、
理念と実体。

形而上と形而下の事柄の
融合統合を図る要となるものこそが、言葉。

「示」す、と「申」す、
「申し示す」と書いて、「神」。

福音書には、
「初めに言葉があった。
言葉は神と共にあった。
言葉は神であった。(ヨハネの書1章1節)」
との記載。

日々、如何なる言葉と向き合うのか。

私が用いる言葉が、
私の思いを形作り、
私の暮らしの質を定め、
私の人生を決めて行く。

かつては、
天のみこころにかなう思いを抱き、
天のみこころにかなう言葉を選び、
天のみこころにかなう行いを果たす。

その事こそが大事と考えていたけれど、
今、一番の大事は、言葉だと思い直すに至る。

言葉こそが、創造の原動力であると。

言葉の偉大さ故に、師は語り続ける。
詩人は、言葉に羽を与える。
歌い手は、言葉を調に乗せる。
画家は、声なき言葉を絵筆に託す。
数学や物理学が存在の成り立ちを
やっきになって解明する数式もまた、
言葉。

私は私を、私が選ぶ言葉で育んでいる。

言葉を契機に思いを深め、
深めた思いからまた言葉に戻り、
その言葉からぶれないように、暮らしを綴る。

それが誠実に生きるということだろう。

成る程、誠実の「誠」は、「言」葉が「成」ると書く。