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エマ通信

2020.09.20

水を再考する

マスターの生まれた1963年を境に、合成洗剤の生産量が固形石鹸(純石鹸)を追い抜いたそうです。
マスターの子供の頃は、どこのお家の排水からも白い泡がモコモコ景気良く膨らんで時折り風に舞い飛んでは子供心を喜ばせてくれました。
高速道路、新幹線、オリンピックに万博と、経済の高度成長は人口を都会に呼び集め、電気洗濯機をはじめ電化製品が飛ぶように売れた時代です。
新しい時代の新しい暮らしに私たちが浮かれていた裏側で、空気は汚れ河川は濁り生き物たちの受難の時代が始まりました。
ご地域のお年寄りの話ですが、「わしらが若い時分はここから大阪城も淀川の土手もよう見えてなぁ、この辺も水路があって小舟でよう行き来しとったんや。あさりにタニシに小エビに、そうそう、ヒルを餌にしてウナギもよう釣れてなぁ、それ売りに行っては小遣いにしてたわ。でもな、淀川があかんようなったんは昭和30年の後半くらいからやな。そらあんだけ洗剤やらゴミたれ流しとったらアカンわな。」
水質汚染の主な原因が生活排水であることを証言して下さいました。
時代はくだって便利のあふれる時代となりました。
しかし、今や2人に1人が癌で亡くなり、原因不明の病気が蔓延し、アトピーや極度のアレルギーに苦しむ子供たちが後を絶ちません。
最近では、化学物質過敏症や香害に苦しむ人も増えていると聞きます。
添加物(化学薬品)にも経皮毒(界面活性剤)にもマイクロビーズ(コスメ)にもマイクロカプセルの香害(柔軟剤)にも、これまで利便性にかまけて目をつむってきた結果が、体の難題となって降りかかってきているのではないでしょうか?
体の実に6割を占める水。
あらゆる生命現象は水溶液の中でしか起こりません。
水が狂うと命が狂う、と考えるのは極端でしょうか。
マスターはそのことを検証する意味でも今、水と向き合うのです。