笑間通信新年号より その1
『「癸巳」を読み解く』
皆様、平成25年(陽暦2013年)の幕が切って落とされました。
明けましておめでとうございます
今年は、干支で言うと、癸巳(みずのとみ)の年となります。
この干支なるもの、
これはそもそも東洋思想の根幹を成す「陰陽五行説」の哲理に由来するもので、
東洋文明史4000年にわたる宇宙観に基ずく統計学でもあり、
従って、信頼度の高い運命学とも捉えられています(四柱推命の根拠ともなる)。
この哲理によれば、宇宙の根本は太極であり、
その太極から陰陽の二性が生じ、
そこから木火土金水の五行が生成され、
この五行(五つの要素)によって凡ゆる存在物が構成されている、と主張します。
この考えを基に、
この世の流転を説明する試みとして
干支と言うものが用いられてきました。
干支の干は「幹」の右辺、支は「枝」の右辺でもあることから、
事象の流れを樹木に見立てた時の幹と枝にあたり、
私達一人一人はそれに繋がる葉っぱと言うことになります。
従って、私達は幹と枝からくる養分を否応無しに吸収する立場でもあり、
干支の影響を免れないことになります。
さて、干支の干には「木火土金水」が充てられるのですが、
それぞれに陰・陽を内包していると考えますので、「十干」という事になります。
すなわち、
木〜木の陽→木の兄(きのえ)=甲=1
木の陰→木の弟(きのと)=乙=2
火〜火の陽→火の兄(ひのえ)=丙=3
火の陰→火の弟(ひのと)=丁=4
土〜土の陽→土の兄(つちのえ)=戊=5
土の陰→土の弟(つちのと)=己=6
金〜金の陽→金の兄(かのえ)=庚=7
金の陰→金の弟(かのと)=辛=8
水〜水の陽→水の兄(みずのえ)=壬=9
水の陰→水の弟(みずのと)=癸=10
そして、この1〜10までが順に巡り続けます。
次に、支は言わずとも知れた「十二支」です。
すなわち、
子(ね)=1
丑(うし)=2
寅(とら)=3
卯(う)=4
辰(たつ)=5
巳(み)=6
午(うま)=7
未(ひつじ)=8
申(さる)=9
酉(とり)=10
戌(いぬ)=11
亥(い)=12
同じく、この1〜12までが巡り続けます。
この十干と十二支を組み合わせると全部で60通りとなり、
暦の周期が構成されるわけです。
(つづく)