2019年エマ通信10月号(創刊134号)
沖縄に素敵なお菓子屋さんがある。
(株)オキネシアさん。
金城幸隆社長の「心に響く、ものづくり」と言う理念に啓発を受けた。
島々の集まりのことを「島嶼(とうしょ)」と言う。
ポリネシア、ミクロネシア、インドネシア等々に見られる「○○ネシア」という表記。これらは島々の集まる島嶼地域の呼称である。
故に、薩摩半島から奄美・沖縄本島を経て、宮古・八重山・与那国そして台湾に至る大小様々な島を弧状に連ねる日本南端のこのエリアを、私も「オキネシア」と称したい。
かつて私が笑間を始める時のコンセプトが思い起こされる…。
【在りし日、生まれ島・石垣へと向かう機上より眼下に点在する島々を眺めながら思い至った感慨がある。
それは、「島は『孤』でありながらも『弧』である」というもの。
九州南端から台湾まで、およそ1200キロにわたって大小約200の島々が連なる南西諸島。
その島々はそれぞれ海を隔てて「孤島」として点在する。
しかしながら、地質学的な時間軸で捉えた時、それら孤島もかつては大陸と弓なりに繋がる時代があった。
空の高みから島々を俯瞰した際、そのことを実感として捉えることが出来る。
「島は『孤』でありながら『弧』である」と。
島は孤であればこそ、弧としての繋がりを願い求める。
海の彼方にあるというニライカナイ(浄土)を思い浮かべ、佳きカフー(果報)の来訪を待ち望むのだ。
だからこそ、島はおもてなしの心を忘れてはならないし、礼儀を重んじる。
島が来訪者にとっての再生の場となれるよう、ありったけの情(なさけ)を注いで懐にいだく。
何千何万何億年という時の流れの中で育まれてきた島であればこそ、「孤」であることの苦を噛みしめ、内面を豊かにすることの尊さを学んできたのだ。
それこそがこの島の天与の資質。
それを「島心(シマククル)」と言う。
「島心」を源泉に、「おもてなしの心を形に」。
それが笑間の願いである。】
来月、笑間も開業14年を迎える。
これまで歩んできて思われるのは、結局は私のアイデンティティの問題だ。
自己同一性などど難しく訳語されるが、つまりは私らしさをどう反映させるのかに尽きる。
人は皆、来し方の集大成としての今日を生きている。
若き日の焦燥も失敗も有頂天も勘違いも全てひっくるめてそれらを糧にしての「今」であるならば、「私らしさ」とは日々育まれる性質のものだ。
だから私はこの店で、人それぞれの「らしさ」を育むための種を蒔くことの出来る者になりたい。
そして願わくば、良く(善く)関わることの出来る者でありたい。
人は所詮、ヒト、モノと関わることを通してのデキゴトを味わうことなくしては幸福にはなれない。
ヒト、モノ、コトの連なりの中でしか私らしさを育む種は撒かれないのだ。
私は私のルーツに感謝する。先祖から受け継いだ「島心」という種に。
アイデンティティの確立とは、とどのつまりは自分にも他人にも感謝出来る心であり、自分をも人様をも大切に思う心を育むことであると思う。
「私はあなたをいつも大切に思っております」。
そんな心が伝わるおもてなしができますよう、15年目に向けてリスタート致します。
〓神無月11月の笑間〓
今月のエマの壁展は、「白保美香作品展」
「観る人の心に灯をともす」をモットーに心花(kohana)という名で作家活動をする白保美香さん。マスターの親戚です。立派になったもんだミカちゃん(^^)
(お父上は波照間の人)
★10月14日(月・体育の日)第16回ラブリーフェスタ
古川橋駅周辺を会場に出店、出演、体験等、にぎわい盛り沢山のお祭りです。
エマはガレリア地区(Iエリア)にて10時〜15時の出店です。
案内チラシをエマ店舗に置いてます。
※お知らせ
・夜カフェは、毎土曜の18時〜21時のみとさせていただきます。
・今月は、16日(水)~17日(木)と連休となっております。
屋号:自家焙煎珈琲笑間(EMA COFFEE)
住所:〒571-0057 大阪府門真市元町17-15
電話:06-6901-5611
メール:emacoffee@icloud.com
ウェブ:emacoffee.com
店主:仲大盛永勝(ナカオオモリエイカツ)