冬の月
御堂筋を一張羅纏い赤ら顔した一群が、我が物と言わんばかりに闊歩する。
昨日閉店後に出かけた都心では、そこかしこで若者の華やぎを見かけた。
昨日は成人の日。
私もかつては若者であったが、だけど何を隠そう私は大層暗かった。
一人ぼっちで成人式へと向かい、古い友達の誘いも断って、一人孤独に帰途へと就いたあの日。
人と集ったり、つるんだり、華やぐことの一切に馴染めなかった当時の私を思い出して、しばし酸っぱい感傷に浸ってしまった。
他人の二十歳の気分のことなんぞ、終ぞ知らぬまま私も今ではオッさんとなったが、でも若者よ安心したまへ。こんな私でも今は生きることを楽しめている。
願わくば、これから歩む人生の山や谷に精一杯、真摯に当たってみてください。
それを振り返る時に、全てが感謝となりますよう。
君たちの火照る頬に冬の月