空を見上げる 今日のような空を眺めていると、空では毎日、神々しい出来事が起きているに違いない。 遠い昔に天から投げ落とされたと聞く年老いた蛇は、今もって巧みな二枚舌で人をそそのかしつづけ、混乱のタネを撒いては悦に入る。 なので僕は出来る限り空を見上げることにする。 「地の戯言(ざれごと)は地に任すがよい」 天の教えは、人にも自然にもただ優しくあれと語る。 本当の生きる価値を大切な人と分かち合いたい。 ただそう願う。 岩雲は砂雲へ相は移ろう。