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エマ通信

2023.09.01

2023年笑間通信9月号(創刊181号)

2023年笑間通信9月号(創刊181号)

皆さんは、エマの店内に小さく立て置かれた書にお気付きでしょうか?

『歩み入る者にやすらぎを
 去り行く人にしあわせを』

これはママの揮毫による文字ですが、その言葉は、十年ほど前に訪れた沖縄本島にある国の重要文化財 中村家住宅(なかむらけじゅうたく、築五百年の琉球古民家)のお座敷に見かけたものです。
調べると原文はラテン語で、ドイツのとある古城の門に刻まれているそうです。
さて、この言葉について、先日お客様から質問がありました。
「なぜ上の句は〈者〉なのに下の句は〈人〉になっているのか?」と。
とても良い質問だと思いました。
例えば、初めてのお客様をお迎えする時はお互いにとても緊張をするものです。それこそこの人は一体〈何者〉なんだろうと、つい余計な詮索もしてしまいます。
でもひと時、同じ空間で心を和み合える時間を持つことで、慕わしさが芽生え、別れる時には切なささえ感じ、その人の去り行く背中に自然と手を合わせたくなります。
出会った刹那は互いに「只の者」が、しばし袖を触れ合うことで互いに「祈り合える人」になる。
時間と空間を共有することで、歩み入る只の〈者〉は、いつしか、去り行く尊い〈人〉になり得るのだと、マスターはそう解釈しています。
笑顔のあふれる時間・空間に人々が集うそんな居場所として、笑間はこれからも皆様に寄り添いたいと思います。

「喫茶去(きっさこ)」

想いを遂げた人も
願いが叶わなかった人も
しばし骨を休めて一服の珈琲に弛んでほしい
舌を滑る酸いも甘いも苦みも渋みも人生
くゆる湯気の如し
香りとともに空へ揺蕩い
その味わいは我が身に刻まれる
願わくば
歩み入る者にやすらぎを
去り行く人にしあわせを

〓長月九月の笑間〓
?今月の展示
今月は、「えかきびと ともぞぅさん」の作品展です。
タイトルは、『こもりうた』。
以下、ご本人による紹介文です。
『’こもりうた’への想い
ー あなたにとって「こもりうた」はどんな記憶ですか…?
全聾のわたしには耳に入る音が(※感音性難聴=聴神経が機能しないので音が、音として認識されず)突き刺さるような’痛み’でしかなくなり、ハタチの頃に補聴器を外して、以来、正直、「うた」「音」…は、重くて一生もう感じられないモノかなと諦めた時期もありました。
昨夏、ライブペイントをすてきな仲間とご一緒させていただき、戸惑いながら、向き合った経験。
聴こえる我が子たちが音楽の世界にどんどんハマっていく姿。
わたし自身も幼い頃を振り返るとうたを歌うことが大好き。つつみこむような優しい音色が好き。
思い出せたことをキッカケに、じぶんの「聴こえない」をすこしずつ…ようやく、受け容れられつつあります。
もう一度いまのわたしで感じられる色を、奏でて、かさねて、カタチにしてみます。』

☆9/3(日)門真手作り市11:00-16:00
門真市立市民交流会館中塚荘にて
(入場無料 雨天決行)
笑間も参加します!
マスター、演奏もします!(15:00〜)
友だちの ぼとるねっくえがしら夫妻も出演します!(14:20〜)