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エマ通信

2025.12.01

2025年12月笑間通信最終号(創刊208号)

2025年12月笑間通信最終号(創刊208号)

『20年のご愛顧をありがとうございました』

20年、焙煎を続けコーヒーを淹れ続けて参りました。
20年、お客様を迎え入れおもてなしを続けて参りました。
20年、家内と二人で切り盛りし続けて参りました。
20年、風雪を乗り越えてなんとか暖簾を提げ続けて参りました。
けれど20年続けても、私のコーヒーは正しく人様を潤したのか、人様の何か益になることが出来たのか、わからないままでいます。
結局のところ私は風変わりで身勝手な頑固者だから、取り組んだもの全てが独りよがりのままいまだに何ひとつとして達せられていないような気がしてなりません。
エマを慕って下さる皆様からの身に余る賛辞は有り難く頂戴してはいるのですが、麗句は本当のところはなんだかむず痒く自分としては少々居心地が悪い^^;
そんな風に私はいつも自分を疑ってかかってしまう。
所詮はまだまだ自分なんてアマチュアで、身の丈以上の岩塊にしがみついて途方に暮れているそんなイメージから逃れられないままでいます。
それだからか、私の見る夢は探し物が見つからない夢が多い。さっきまでそこにあったはずの物が見当たらないとか、来たはずの道を引き返せないとか。
僕は夢の中でも現(うつつ)でもいつも必死になって何か探し物ばかりしています。
さてさて、お客様から美味しいコーヒーの秘訣を問われる度、やれ重力だのスピンだの那智の滝だのとほざきながら皆さんをケムに巻いてきましたけれど、結局のところ美味しいコーヒーを言葉で語ることは難しく、ましてや抽出の現場では曖昧な領域での不確実性と常に向き合わねばならず、よりベターな味わいの落とし所をその都度探っている感じです。
そんな曖昧模糊なものを人様に提供するのですから、コーヒーは難しい。告白するとマスターはこれまで自分のコーヒーに自信が持てたためしがないのです。
そんな私が結局最後に頼るもの、焙煎の都度私が一貫して開店当初から今まで欠かさずに取り組んで来たことがあります。それは祈ることでした。最後はいつも神頼みです。
勿論、マスターは特定の宗派宗門に属する者ではないので、その祈りの形式は自分なりのものですが、私は美味しい珈琲が提供出来るよう最後はいつも祈りを込めてきました。
「世界の中の日本の地、大阪府門真市元町17番15号のここ門真神社様の境内地におきまして、自家焙煎珈琲笑間のこの店におきまして、これよりひと時、珈琲豆の焙煎作業を天の前に聖業としてお捧げを申し上げます」と、祈り起こしました。
「足りない者が焙煎を致します故、足り得るようにご指導ください」と、「エマコーヒーと関わりを持つことの出来る全ての人の口を満足させ、心に活力を与え、そして何よりも真なる愛を発動し得る基点をお一人お一人の心奥深くに定めることが出来るそんな珈琲として皆様にお届けが出来ますようお願いを申し上げます」と。
私の珈琲を飲んで美味しいと感じて頂けた時は、それは神様の佳き計らいです。
口に合わない時は、マスターの努力がまだ足りていないという徴(しるし)ですのでまだまだ私は精進しないといけません。
私は私のそんな小さな祈りをあきらめずにこれからも捧げ続けて参ります。
そんな私のコーヒーを愛し親しんで下さった方々には心から感謝を申し上げます。
ひとたび笑間珈琲は第一幕を終えますが、終わりは常に始まりを孕んでいるもの。笑間珈琲はこれから第二幕へと向かいます。
人生100年時代、笑間はまだまだこれからです^ ^
皆様の健康とご多幸を今後とも熱くお祈り申し上げております。
自家焙煎珈琲笑間 仲大盛永勝 雅美

【これからの笑間】
マスターは来年早々に石垣島に引っ越す予定にしております。
でも時折り、大阪に出稼ぎに帰って来ます。
今後は石垣島と大阪の二拠点での活動となりますが帰阪の折には、臨時営業したりイベント出店したりミニ八重山物産展をしたり、或いは歌ったりすると思います^ ^
情報はその都度、SNSや笑間珈琲のホームページから発信致しますので、watchしておいて下さいませ。
それでは皆様また元気でお会い致しましょう^ ^

心からの感謝を真心を込めて。