降り止まぬ雨はなし。
そうして宴は始まる。
こんな時に不謹慎なことではあるのだが、
子供の頃は台風が来るのを楽しみにしていた。
NHKの朝のニュースで警報が発令されていた場合、
学校が休みになった。
大雨や大風や雷で家が軋んだり、電線がたわんだり、
破れるような空の大音声に
なんだかワクワクした。
結局本当の自然災害の怖さを知らないまま大人になった。
それは本当に有り難いことではある。
何年か前、大型の台風が本土に接近しつつあった夜、
何の采配か普段は顔を合わせることのほぼない面子が
一つ屋根の下に居合わせた事があった。
翌日は皆休日という事もあって、
その夜は遅くまで皆と遊び語り明かした。
時に超低気圧は集う衆のテンションを大いに盛り上げる事がある。
それもまた椿事と言うべきか。
今日のような夜は、
災害の不安に怯える方もきっと多くいらっしゃることでしょう。
出来るならば、心置きなく交われる皆さんと一つ屋根の下に集いながら
心丈夫に過ごされますよう。
止まない雨はない。