明日のすこやかなりしを 夏の日長に影さして たそがれの街並みに風の吹く 人の活動は今日も姦しく いのちは豊穣にして止むことを知らねども 落日まぎわの地平には 淡いかなしみが降るようだ どこかさびしげな街並みを 義父(ちち)の病窓から見やる 明日のすこやかなりしを祈る