明日の幸
このところ、人様の訃報に触れることが俄然と増えた。もちろん同世代(マスターは昭和38年生まれ)の方とのお付き合いが多いせいもあるが、喫茶店は人のプラットホームなのだ。
「死を思へ(memento mori)」という言葉があるが、この歳になれば嫌でも思わされる機会が増える。
誰しもに訪れる旅立ちの時。「家族による手作りの温もり溢れる葬送が出来ました」とお聞きして、寂しいけれど私もほっと致しました。ご冥福をお祈りしております。
アスニハチリヌルコノミトアラバ
セメテナサケノヒトカケラ
コノヨヲイキルヨスガトサダメ
キョウモブコツニヒトノミチ
スベテノヒトニヤサシクアリタシ
タソガレソラニリョウノテアワセ
アシタノサチヲオモッテナイタ
(明日には散りぬるこの身とあらば
せめて情けのひとかけら
この世を生きる縁(よすが)と定め
今日も無骨に人の道
すべての人に優しくありたし
黄昏れ空に両の手合わせ
明日の幸を思って泣いた)