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エマ通信

2024.10.01

2024年笑間通信10月号(創刊194号)

2024年笑間通信10月号(創刊194号)

先日、「マスターはドリップしてる最中って何を考えているのですか?」と問われて、「重力」と答えました。
当然質問者は、「…はい(・・?)」という顔をされてましたが…^^;
マスターは、ドリップをしながらいつも重力の方向に身を委ねています。
なぜなら重力は、コーヒーも、トーストも、空の雲も、鳥たちも、人間の作った建物も、草花も、お客さんも、ママも、マスターも、みんなと一緒になって、はるかな地球の中心の方向をさしているからです。
そしてさらに重力は、そこを突き抜けて太陽の中心、大袈裟なことになりますが、銀河の中心を通り抜け、気が付けば一瞬にして138億光年を飛び越えていく気がするのです。
だから、重力は、へんかもしれませんが、私にとっての究極のふるさとに感じるのです。
すべてが始まり、すべてが還ってゆく、そんなポイント(場)。
そんな所に立ち帰ってマスターはコーヒーを淹れたい^ ^
重力。それは他の物理力と比べて極端に小さな力であるにも関わらず全てのものを束ねる摩訶不思議な力であるらしい。
なので私は夢想する。
かかる重力の方向に身を委ね心静かに沈み込み、凡(あら)ゆる存在がかつ繋がりかつ揺らいでいた頃の、原初の光のふるさとで、すべてと相見(あいまみ)えて完全調和するこを目論む珈琲屋が、この世界の小さな片隅にあってもよかろうと、ほくそ笑みながら今日も珈琲を点てるマスターなのでありました。
願いはひとつ。この一杯のしあわせをあなたと世界平和のために。

真理は遠く果てしなく
空の高みにあるのではなくて
真理は私の足下で
そっと私に寄り添って
言葉控えめに支え続けていてくれる

(*今回の記事は、まどみちおさんの詩「どんな小さなものでもみつめていると宇宙につながっている」を参照にしています)

【神無月11月の笑間】
今月の展示
◆岡本みよこさんの作品展◆
「たまたま家にあった子供の鉛筆2本から独学で創作活動をスタートしました。誰の家にも必ずある身近な画材、鉛筆と色鉛筆を使って大好きな描きたいものを描きたいだけ自由に描いてきました。描き続けるうちに光と影を表現する面白さに魅了され今日に至ります。鉛筆と色鉛筆で創るアートの無限の可能性、作品から伝わる臨場感や空気感など感じていただけたら幸いです。」