工芸品としてのカポタスト
美しい工芸品。
手作りのカポタスト。
ギターを弾かない人にとっては、
カポタストって何?
と、まぁ無用の長物という事になりますが、
一転、ギター弾きにとっては、
あると便利な優れ物なのです。
ギターのチューニングをいちいち変えることなく、
ギターのフレットに巻き付けるだけで、
ワンタッチで転調が出来てしまうという
(指づかいはそのままで音の調を上げ下げ出来る)、
そう言う使い方をする、
優れ物です。
市販のカポタストは、数多(あまた)あれど、
こういう工芸品仕様のものは稀少です。
仕様的には、ギターが作られ始めた当時の作りを
そのまま踏襲しています。
ちなみに材は、
セーハする部分は、メイプル。
つまみは、ハカランダ。
ともに最高級の家具材です。
両者をテグスでつなぎ、
ギターのネックに巻き付けて、
テグスをつまみで巻き込んで、
締め付けます。
いたってシンプルです。
はっきり言って、
市販のものより面倒です。
しかしながら、
こう言う一見面倒な所作の中にこそ、
大人の趣味の粋を感じます。
美しさを孕んだ
実に味わい深い道具。
松本ギター工房主宰の松本吉史氏による手工品です。