杉田さんの美田
若狭の杉田さんの美田に立って、歌が出来た。
澄み渡る空、鮮やかな深緑の山の端、
緩やかな白い雲。
田植えを待つ鏡のような田の面。
そして、杉田さんが朴訥として誠実に
田に生きる多くの命のことを伝えてくれる。
多くの関わり合いの中で育まれる物事の
その意味や価値に思いを馳せながら、
朝の鮮やかな空気を吸ったのが良かったのでしょうか。
歌のモチーフが自然に湧き上がってきました。
この歌は、ここの田んぼに訪れる鳥や獣や虫けらや
土に生きる数多の生き物達に向けられた歌です。
◯風に揺れる 金色(こんじき)の原
いつか見た 風景
雨も風も日照りも越えて
生命は 輝く
君の声が 聞こえる
僕の足下で ひびく
巡り会えたことの しあわせ
今ここで 確かめる
◎山の彼方(あなた)に 雲は流れて
しあわせを運ぶのか
あかねの空に 両手合わせて
あしたへの夢を見る
君の声が 聞きたい
空に向かって 祈る
昔なくした 心のきずな
今ここで よみがえる
君と歌を歌おう
いつまでも ひびき合おう
つながり合えることのしあわせ
今ここで かみしめる