無題 (大寒の冷たき雨音を聞きながらの覚え書き) 愛を書き込む余白さえ 砂漠の頁には無きものか。 雨情の涙も砂漠には 痕跡さえも残らぬか。 人としての共感を 共有することさえ出来たなら。 森の民も 海の民も 砂漠の民もあるものか。 皆 等しく人の子。 子を亡くす親の沈痛を せめてわたくしの頁に 今日、覚え書く 大寒の冷たき雨音聞きながら