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エマ通信

2012.07.03

おむすび 再考

うちのママは、お料理上手!
と、マスターは、心底思っております。
今日も、茄子のあげびたし、美味しかったなぁ(^^)
数ある絶品料理の中でも、とりわけマスターは、塩むすびが大好きです。
その絶妙な塩加減と結び加減。
決して固くなく、ゆるくなく、口の中でほろりとほどけゆく絶妙な結び加減。
この優しさと揺るぎなさは一体何なのだろうと真面目に考えてみました。

そもそも、おむすびは、「お結び」と書く。
両の手と手を印を合わせるが如く結ぶ形そのものに、
自ずと結ぶ者の心が祈りとなって宿る。
古来、大和言葉にならえば、
「むすび」という音は、「産霊」とも「産巣日」とも書かれた。
むすびの「び」音は、霊=タマシヒの「ヒ」であり、太陽の「日」なのである。
そもそもおむすびを握るとき、その手の平には水と塩が盛られ、メシ(米)が加わり、
これは神道における神聖なるお供え物の体となる。
水と塩の合一が意味するもの、それは「血潮」である。
「米」はその字面からも解るように、
中心から八方に向かって光が発せられており、即ち地を覆う力となる。
因って、おむすびとは、母の血潮を持って握り込められたら祈りであり、
人が喰らうことで地の八方に向かって天の心を伝える力となる。
かくておむすびは、天と地を人を介してゆるがぬ絆を持って繋ぐ結びつきそのものとなる。

さて、これを大袈裟なこじつけと見るか、
あるいは、霊は体を表すと言う理(ことわり)ととるか。
難しいことは抜きにしても、母の手の温もりで握られるおむすびこそは、
一切の食の原点であり、手に塩をして、手塩にかけて我が子に心を伝える、
母が子に贈る教育以前の原教育、
それがおむすび。

母よ、子等におむすびを!

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