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エマ通信

2022.03.02

2022年エマ通信3月号(創刊163号)

2022年エマ通信3月号(創刊163号)

先ずは最近、マスターがグッときたポエムをご紹介。

『おいしい理由
いつ食べても/どこで食べても/ごはんが/おいしいと/思う理由/味というよりも/たぶん/君』(産経新聞朝の詩より)

私もまったく同感です。
食卓に並ぶ日々のごはんが愛おしいのはママのおかげ。
心から親しみ合える人と過ごす時間がそのまま生きる価値です。
この食卓の平和がすべての人に守られますよう。

だけど今、一杯の珈琲を喫する至福のこの時間に、世界の遠い場所では戦争が起きている。
暴力や戦争で物事を解決する行為には断固として反対を表明します。
正義を振りかざすその果てに諍(いさか)いが絶えないのなら、その正義を疑ってかからなければいけない。
右の正義と左の正義のそれぞれの正当性を天秤にかけることは、最早意味を成しません。
かつて、西側の正義のもとイラクが侵攻されました。それが9.11を引き起こし世界の対立構造の溝は深まりました。残念なことにそれが21世紀の幕開けとなりました。
力による秩序の破壊と強引な現状の変更は何も今に始まったものではありません。
人類が歴史を刻み始めたその時から、いつの時代も、どの民族にも、地球の至る場所で繰り返されてきた暴挙。
それは、私自身が人類の一員として内観されるべき共有の性(さが)であり、人類に共通の業火です。
そしてそれはいつも、私の身から吐き出されるもの。
その認識に立ち帰るなら、この世界の無法の原因を作っているのはとどのつまり私たち一人一人です。
文明歴史を6000年刻み来て、幾多の難題に立ち向かい克服してきた人類ですが、いまだ滅びに至っていないのは奇跡なのかも知れません。すんでのところで大いなる意志の力が働いているのかも知れないと、私は思うのです。
気候変動もパンデミックもジェノサイドも、強権による分断や戦争も今の法制や政治や経済には解決する力はありません。
唯一解決出来る方法があるとするなら、それは「愛」しかありません。
言葉で語るにはもう虚しいのかもしれません。
手垢のついた言葉と一蹴されかねません。
だけど、お釈迦様もキリストも、孔子様もマホメッドもレノンも最後には皆一様に愛を説く。人が生きる上での真髄、それが「愛」故に、語り歌い祈り続けられてきた言葉。
今、ウクライナを助ける為に武器が届けられていると聞く。なんと愚かなことでしょう。
それが人道的に善処であるとは私には思えません。
私が出来ることと言えば、ただ祈る心を奮い立たせること、それしか思いつきません。
祈る心の瞼の原には国籍のない世界中の食卓を描きます。
どうか仕合わせな食卓が世界中の人々の日常となりますように。

【弥生三月の笑間】
今月の展示
今月は「つまみ絵展」です。
会期は、3/8(火)〜3/22(火)となります。

〈お知らせ〉
引き続き蔓延防止措置による時短要請下にありますのでエマの夜カフェ(18時〜22時)は自粛しております。