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エマ通信

2020.03.31

2020年エマ通信4月号(創刊140号)

エマ通信20204月号(創刊140号)

「人とモノと文化」

モノとの関わり方の自在性から文化が生まれる。

愛情を持って関わることを「たしなむ」と言う。

嗜好品のあるところには必ず道具が生まれ、道具は美意識という各個のフィルターを介した造型へと昇華され、そんな各個のお眼鏡に叶う道具に囲まれ高揚した気分に叶う私の所作を獲得した時、人は悦に浸り多幸を得る。そう、「粋(いき)」であろうとする行為、それが文化を先導してきたのだ。

故に、煙草(たばこ)は人が関わる極めて優れた文化のひとつだ、ということを初めに宣言しておく。

さて、欧州に住まう知人から聞いたのだか、当地ではタバコをふかす人に向け「あなた私に銃口を向けないで!」と、厳しく言い放つ人がいるんだとか。実際にEUのタバコのパッケージには「禁煙は殺人」との表記が義務付けられる程、嫌煙のボルテージは最高潮だ。

だが、そもタバコが新大陸から持ち帰られた時は薬として重宝されていたと言う。

タバコは、心理的緊張を促し、注意力を高め、作業効率の向上に寄与するとも言われる。

もちろん吸い過ぎは逆効果となるわけだが、体内への摂取量が適正であれば健康効果(記憶力向上、認知症予防、痩身作用、気分のリセットなど)含め有益性が認められ、取り分け創作活動には極めて有効であるらしい。

事実、野坂昭如、阿久悠、宮崎駿等々、昭和の名だたる創作家には愛煙家が夥しく多い。「タバコを媒体に創作の神様が降りてくる」とまで豪語するのは倉本聡氏である。

歌に鼓舞され、ドラマに情をほだされ、私たちは随分と愛煙作家連達に慰められてきたものだ。

嫌煙派は受動喫煙の弊害を持ち出す。

対して愛煙家連は、(ガソリン車のエンジンを1分ふかすたび、タバコ3000本分の空気を汚染している実態を鑑みるに、)タバコ以前に先ずは大気汚染を取り締って頂きたい、と意見する。

だが、右に左に分かれてぶつかり合うだけでは埒があかない。

愛煙家は何より非喫煙者の方への配慮を最大限優先し喫煙マナーを尊守した上での発言をなすべきだ。

嫌煙派には、愛煙作家らが情趣豊かな文化世界を築く上でこよなくタバコを愛した事実にも目を向け、そんな創造的文化の担い手達へのタバコの功績を正当にご評価いただいた上での冷静な発言を願いたい。

〈ふ〜、ここで一服? 〉

さて、斯く言うマスターが初めてタバコを喫(の)んだのは、「煙草は二十歳になってから」の訓え通りの二十歳になった誕生日の日(‘83.8.16)のこと。

銘柄はキャスターマイルド。ニコチン量は確か6mgと当時としては一番軽めのもの。初めての感想は、「別に大したもんとちゃうな」。

その後は常用することもなく、時折り思い出したように手にすることはあったがいつのまにか吸わなくなってしまい、現在に至る。

だが、マスターがこの先目論んでることの一つが、還暦を過ぎたら健康の為にタバコを始めるというもの。

紫煙をくゆらせお気に入りの音楽と器と珈琲を愛(め)でながら軽妙洒脱な会話を愉しむ至福の時間を堪能するのである。

そして慎み深く正しく煙草に傾(かぶ)く不良長寿のジジイになるのだ。

〓大切なお知らせ〓

大阪府受動喫煙防止条例により、20204月よりエマコーヒーでは全面禁煙とさせていただきます。

愛煙の蛍の光蚊帳の外

いつしかすぎてあける朝

みちびきかえさん埴(はに)の宿

御免なすって

4月の展示

門真在住の母ちゃんアーティスト、meg-microさんの作品展を予定しておりましたが、やむなく中止といたしました。

4/10(金)ありがとうの日

エマのお客様感謝デー。ご来店の皆様に小さなプレゼントをさせて頂きます。

4/15(水)「三密守って、野点(のだて)珈琲会」

密閉、密室、密接。ならば、青空の下、コロナ抑制の三原則を尊守した上での野外でのお茶会企画です。

場所は、鶴見緑地公園内の某所。

時間は、13時〜16時。

この時間、マスターが公園内のどこかで珈琲を野点てしております。マスターを見つけて珈琲を飲みにきて下さい。ただし、くれぐれも無理のないよう、自己防衛した上でご参加下さい。

雨天荒天の場合、また、国による外出自粛要請度が高まるようでしたら中止と致します。